【オススメ】 野田彩子/わたしの宇宙

13年08月31日23時55分
【オススメ】 野田彩子/わたしの宇宙

わたしの宇宙 1 (IKKI COMIX)

■【一応オススメ】マンガ世界を疑うメタフィクション。

こういう作品を初手から描いてしまうというのは、
不幸なことだと思う。こうした作品が普通に
掲載される漫画誌『IKKI』というのはとても
罪深い。普通の漫画誌、という範疇に『IKKI』
が入るのかどうかは微妙だが、それでもメジャーな
出版社が定期的に刊行している雑誌にこういう代物
が載るということは、結構なチャレンジである。

そんなアートな作品である。アートではあるが、
娯楽読み物としても成立していなくもない、ぎりぎり
の線上にこの作品はある。

ヒロインの話だ、と冒頭で触れられている。その
ヒロインが新学期で新しいクラスメイトを覚えなきゃ、
と考えた時真っ先に名前をインプットした人物、
星野宇宙が、次の日から登校しなくなった。その
理由は、彼がマンガの世界に暮らしている主人公
だからで、彼が行動すればそれはすべて見られて
マンガに描かれ読者に覗かれてしまうから、
だという。

宇宙は、題名にも名前が入っているし、なのでタイトル
ロールだから自分は死なない、と言い出す。
・・・が、タイトルは「わたしの宇宙」であって、
「わたしが宇宙」ではないのだが。

そんなマンガの世界の中に生きるメタフィクション、
のように見せて、それは実際そのようなのだが、
主人公はいなくなっても描写は続き、さらには
ヒロインは主人公の名前を、存在を、忘れてしまう。

作中では主人公の双子の兄弟が途中で違うクラスから
同級に移されているとか、怪我した人物の腕がすり
かわっているとかいう内容が出てくる。それは
神の意志なのか、気まぐれか、あるいは夢のような
適当なものなのか。

作品として面白いかと言われると、どうだろう、
とりあえず目は離せないが、評価は完結
してからしか出来ない類の代物ではないか。

【データ】

野田彩子
(のだあやこ)

わたしの宇宙
(わたしのうちゅう)

【初出情報】月刊IKKI 2012年12月号〜2013年7月号
【発行元/発売元】小学館
【レーベル】IKKICOMIX
【発行日】2013(平成25)年9月4日第1刷発行
【定価】590円+税

【掲載情報・次巻予告】2巻2014年春発売予定

■評価→?
■続刊購入する?→★★★★

■購入:
amazon→わたしの宇宙 1 (IKKI COMIX)

,
honto→hontoネットストア – わたしの宇宙 1 (IKKI COMIX)(1) 野田 彩子 – 本

【公式サイト】

中学二年生の津乃峰アリスと、同じクラスに在籍する星野宇宙。宇宙は始業式以降、欠席を続けていた。アリスが、宇宙と双子である真理とともに自宅に行くと、何やら含みのある反応が。そして翌日、何事もなかったように登校して来た宇宙。そんな中、突然クラスメイトの祖谷が学校の屋上から飛び降りようとする。それを止めようとした宇宙は、祖谷とともに落ちてしまったが、そのとき予想もしなかったことが…!? 第29回イキマン受賞の気鋭による、予測&ジャンル分け不可能な意欲作!

IKKI 連載作品紹介−[わたしの宇宙]野田彩子

記事元:マンガ一巻読破

  • いいね
  • tweet
  • LINEで送る
  • お気に入り